2016年1月7日木曜日

ネット社会のクライアントさん達

 
2015年の年末、2016年の年始となぜか新しいクライアントさんが多く、
何人もの初対面の方とのカウンセリングがあった。
 
それぞれ抱えているお悩みは全く違うのだが、
面白い共通点があった。
 
それはネットでご自分の悩みや症状を検索して、
ご自分を「私、『アダルト・チルドレン』だと思うんです」とか
「『共依存』だと思う」とかというように
心理学の専門用語を使って、まるで病名のように決めてきて下さるのだ。
 
お話をよく聴けば、確かにそうした傾向がある方もいれば、
まったくそうではない方もいるのだが、
いずれにせよ、その専門用語を知っていることと、
ご自分がもしそうなら、カウンセリングで治るなら治したいと思って
連絡をくださっていることにビックリする。
 
以前はいろいろ悩ましいことがあって、
その鬱々とした気持ちを何とかしたい、誰かに話を聴いて欲しい、
だからカウンセリングを受けようと思ったというきっかけの方がほとんどだと
思うのだが、
今のようにネットでいろいろ専門的なことが分かってしまう時代は
そういう点でも違ってきているなと感じるのだ。
 
ご自分を『アダルト・チルドレン』と決めつけ、
「この性格とかって、治りますか?」とか、
「『共依存』傾向がある限り、自立できないのは、単なるわがままですよね」と、
自己分析なさるのは、研究熱心なことだけど、
そんなにご自分で判断して、決めつけないでと申し上げたい。
 
意外や、そうしてご自身で病名のように決めてきて下さっている方が、
決してそうとはいえないことも多く、
かえって悩みを深くしてしまっていることも少なくない。
 
病気を疑ったりしたときに、ネット検索は誰でもすることだけれど、
中身の素人判断は危険だと感じるので、
自分と相性のいいカウンセラーを捜すことにネット検索をご利用いただいて、
このカウンセラーの前でなら、正直になれると思えるかどうかを大切にして
カウンセリングを受けていただきたいと思う。

心理カウンセリングでは薬もでないし、即効性もないので、
風邪かなと思ったら、即、葛根湯!みたいな感じで治ることはないのです。

早ければ3回ぐらい、
長い方は年単位で通っていただいて、徐々に徐々に変化していくもの。

それにはカウンセラーとの信頼関係が何より大切ですし、
相性も重要だと考えています。

0 件のコメント:

コメントを投稿