2016年6月22日水曜日

夫婦の本音とウソ

当カウンセリングルームは女性限定と謳っているので、
基本、男性が見えることはないのだが、
こと夫婦関係の問題で悩んでいる方は別だ。
 
夫婦でいくら話し合っても埒があかないとか、
どんどん迷宮に迷い込んでしまってどうしていいか分からない時など、
思いあまって第三者の意見を聴きたくなるのか、
カウンセラーにアドバイスを求めているのか、
おふたりでいらっしゃることがたまにある。
 
とはいえ、カウンセラーという他人のいる前で、
いきなり、つかみ合いのケンカになったり、
お互いののしりあったりすることにはならない。
 
まずは本音で話すと言うより、相手の心理を考えたり、対面を繕って、
事実だけを話そうとなさる。
 
大きなトラブルがあったケースの場合は、
そのトラブルの経緯は伺うことが出来るのだが、
肝心のそれぞれの心理、しかも本当のところは、
おふたりが一緒のセッションではなかなかでてこないことがほとんどだ。
 
そこで、おひとりずつのセッションをご提案して、
日を改めて、おひとりずつカウンセリングルームに来ていただく。
 
そして、相手のいないところで、
いわゆるぶっちゃけトークをしていただくのだ。
 
夫婦が生活していく上で、まったくウソがない、秘密のないご夫婦が
世の中にどれほどいるだろう。
 
ウソというのは、したことをしていないと言ったりするウソばかりではない。
本心を隠して、フリをするとか、言い回しを変えるというようなことも
ウソと言えばウソになる。
 
そうしたウソは実は必要なのではないかとも思うし、
上手にウソをついてこそ、円滑に夫婦関係が保たれるとも言えるだろう。
 
結構、潔癖すぎる心理は
元他人と一つ屋根の下で暮らすとき、
事を荒立てしまうのだ。
 
人間という感情の動物が、人間関係をうまく営むのは本当に難しいことと
日々感じるが、
その中でも夫婦関係が近くて、重たい関係だからこそ、
一番難しいのではないかと思う今日この頃である。
 
私自身、夫婦関係は難しいと、日々、試行錯誤しているわけだが、
「自分をカウンセリングルームという安心な小部屋でさらけ出してみる」、
すると自分の本心にひょっこり出会えるかもしれない。
 
悩みのド壺にはまったなと感じたら、
カウンセリングルームで吐き出すというのはオススメの一手です。